「大手電力会社10社」とは、北海道電力・東北電力・東京電力・中部電力・北陸電力・関西電力・四国電力・中国電力・九州電力・沖縄電力の10社を指します。旧一電(旧一般電気事業者)と呼ばれることもあります。
2016年の電力自由化までは、この大手電力会社10社しか電力会社を選べませんでした。しかし、現在は自由に電力会社や料金プランを選ぶことが可能です。
- 一番安い新電力会社はオクトパスエナジー
- 安心できる新電力会社はCDエナジーダイレクト
- 新電力会社は倒産する可能性もあるため比較しながら選ぼう
- 電力販売量ランキング第1位は東京電力エナジーパートナー
本記事では、大手電力会社や新電力会社の売上・電気代などを解説します。電力販売量の実績が大きい電力会社を中心に、地域ごとのおすすめの電力会社も紹介しますので、参考にしてください。
※本記事記載の金額は、すべて税込表記です。
大手電力会社10社&新電力会社10社の電気代・売上高・電力販売量の比較表
電力会社 | 1年間の電気代※2 | 売上高(億円)2023年度 | 電力販売量(千kWh) |
---|---|---|---|
北海道電力 | 204,555円 最高額 | 9,537億円 | 1,611,966 |
東北電力 | 168,197円 | 2兆8,178億円 | 4,557,339 |
東京電力 | 170,594円 | 6兆9,183億円 1位 | 14,825,947 1位 |
中部電力 | 145,156円 | 3兆6,104億円 2位 | 8,925,516 3位 |
北陸電力 | 159,711円 | 8,082億円 | 1,827,136 |
関西電力 | 147,892円 | 4兆593億円 3位 | 9,538,430 2位 |
四国電力 | 157,430円 | 7,874億円 | 1,827,922 |
中国電力 | 162,140円 | 1兆6,287億円 | 3,299,425 |
九州電力 | 147,154円 大手で最安 | 2兆1,394億円 | 5,897,546 |
沖縄電力 | 185,325円 | 2,363億円 | 691,446 |
オクトパスエナジー(東京) | 150,635円 新電力で最安 | 137億円 | 51,453 |
シン・エナジー(東京) | 160,715円 | 417億 | 137,636 |
Looopでんき(東京) | 672億円 | 90,966 | |
TERASELでんき(東京) | 157,866円 | 123億円※1 | 10,923 |
CDエナジーダイレクト(東京) | 160,665円 | 1,240億円 | 445,468 |
東京ガス【基本プラン】(東京) | 162,705円 | 3兆2,896億円(グループ全体) | 1,028,972 |
エネワンでんき(東京) | 165,012円 | 1,983億(グループ全体) | 82,137 |
しろくま電力(東京) | 176,948円 | 143億円(2022年度) | 76,350 |
楽天でんき(東京) | 198,215円 | 2兆713億円(グループ全体) | 90,092 |
HTBエナジー(東京) | 197,562円 | 338億円 | 88,677 |
Japan電力(東京) | 171,297円 | 20億円※1 | 30,292 |
ハチドリ電力(東京) | 137,175円 | ― | ― |
※出典:資源エネルギー庁『2024年10月分電力調査統計』(1月28日公表分)
※1 TERASELでんきは2023年度の売上高を公表していないため、2022年度の売上高を表示しています。
また、Japan電力は売上高を公表していないため、2024年8月9日の官報(p80)に基づき、2024年度3月期の純利益を表示しています。
※2 算出モデルは以下の通りです。
※1年間の電気代 算出モデル・条件
- 契約アンペアは「40A」で試算しています。
- 大手電力会社は従量電灯プラン、新電力会社は各社標準プラン(関東・東京電力エリア)です。
- 市場連動型の利用料金は各社の固定単価+2024年4月~2025年3月の月平均のエリアプライス価格(東京)で試算しています。
- 2024年4月~2025年3月の燃料費調整等単価(独自燃調)、消費税を含みます。
- 政府が実施する割引、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)は含みません。
- 世帯別料金シミュレーションで用いた年間電気使用量の詳細は、以下の表の通りです。
世帯人数 | シミュレーションに用いた年間電気使用量※ |
---|---|
4人暮らし(戸建) | 5,232kWh |
※上記の資料から「平均電気使用量」を引用し、東京電力が提供する月別最大電力の比率を用いて12か月分に振り分けて試算しています。
売上高や電力販売量が最も大きかったのは契約者数(供給先)が圧倒的に多い、東京電力でした。新電力会社でも東京ガスや楽天でんきはグループ全体だとかなり安定した売上高を誇っています。
電気代のシミュレーションでは、特に北海道電力の電気代の高さが際立ちます。広いエリアをカバーしながらも供給先が少ないため、コストがかかっていることが料金に反映されていると考えられます。
参考:NHK
一方で大手電力会社の中では九州電力や関西電力が安いです。これは原子力発電の割合が高いためです。くわしくは以下の記事でも解説しています。
また、新電力会社の料金は原則、関東(東京電力)エリアを基準として算出しているため、若干高めのシミュレーション結果となりました。
- オクトパスエナジー
- シン・エナジー
- Looopでんき
その中でも上記の3社は、特に安い電力会社でした。
一番安い新電力会社はオクトパスエナジー
公式サイト | https://octopusenergy.co.jp/ |
---|---|
料金プラン(東京電力エリアの場合) | 【グリーンオクトパス】 基本料金:1,202.80円※30日試算 電気料金:3段階料金 1〜120kWh 18.98円 120kWh〜300kWh 24.10円 301kWh~ 27.44円 |
料金シミュレーション結果※ | 150,635円 |
対応エリア | 全国(沖縄・離島を除く) |
くわしい算出条件は大手電力会社10社&新電力会社10社の電気代・売上高・電力販売量の比較表もあわせてご覧ください。
オクトパスエナジーは、英国で契約件数No.1の電力会社です。英国のガス・電気市場局(Ofgem)の調査「Retail Market Indicators」によると2023年、2024年ともに供給量トップとなっています。
日本では「東京ガス」と提携し、サービスを展開しています。そのため、大元は海外の会社ですが、日本でも安心して利用できる新電力会社の一つです。
特徴的なのは標準プランが実質再エネ100%の「グリーンオクトパス」であること。通常、環境に優しいエネルギーを使えるプランは通常のプランと別にあり、ほとんどの電力会社が料金を高めに設定しています。
これは、グリーンエネルギーを確保するために費用がかかるためです。しかし、オクトパスエナジーは自社開発した「クラーケンフレックス」などのテクノロジーを利用し、効率的にエネルギーを供給するシステムを持っています。
実際にシミュレーションでは東京電力エリアで試算しましたが、東京電力が年間170,594円に対して、オクトパスエナジーは150,963円と約20,000円の差がついています。
本記事で取り上げた電力会社の中で最も安く、最も環境価値の高い電力を提供できる電力会社といえるでしょう。
なお、解約金や解約手数料がないため、「思ったよりも電気代が安くならない」と感じればいつでも解約できますよ。
\ 世界的に大人気!安くて環境に優しいエネルギー /
全国の電力会社の電力販売量100社ランキング!安心できる新電力会社はどこ?
順位 | 電力会社 | 電力販売量(千kWh) | 発電実績(千kWh) |
---|---|---|---|
1位 | 東京電力エナジーパートナー | 14,684,005 | ー |
2位 | 関西電力 | 8,918,872 | 8,265,674 |
3位 | 中部電力ミライズ | 8,433,348 | ー |
4位 | 九州電力 | 5,392,610 | 4,133,208 |
5位 | 東北電力 | 5,006,659 | 3,951,109 |
6位 | 中国電力 | 3,347,392 | 1,854,080 |
7位 | 北陸電力 | 1,887,858 | 1,458,289 |
8位 | 北海道電力 | 1,853,773 | 1,297,914 |
9位 | 四国電力 | 1,697,213 | 1,398,162 |
10位 | 東京ガス | 1,060,537 | 187 |
11位 | エネット | 682,481 | ー |
12位 | 大阪瓦斯 | 547,766 | 771 |
13位 | 丸紅新電力 | 506,539 | ー |
14位 | ENEOS Power | 504,070 | 587 |
15位 | 沖縄電力 | 498,714 | 394,541 |
16位 | CDエナジーダイレクト | 406,324 | ー |
17位 | auエネルギー&ライフ | 351,984 | ー |
18位 | ハルエネ | 282,244 | ー |
19位 | 日本テクノ | 276,187 | 5,014 |
20位 | 関電エネルギーソリューション | 274,710 | 7,295 |
21位 | 九電みらいエナジー | 229,875 | 117,155 |
22位 | U-POWER | 195,322 | ー |
23位 | 東邦ガス | 159,776 | 1,026 |
24位 | 大和ハウス工業 | 157,852 | 14,278 |
25位 | NTTアノードエナジー | 157,246 | 34,120 |
26位 | サミットエナジー | 128,907 | ー |
27位 | エバーグリーン・マーケティング | 123,374 | ー |
28位 | 日本瓦斯 | 121,783 | ー |
29位 | 楽天エナジー | 115,973 | ー |
30位 | デジタルグリッド | 115,163 | 1 |
31位 | シン・エナジー | 111,018 | 3,482 |
32位 | 住友商事 | 94,151 | ー |
33位 | エネワンでんき | 88,245 | ー |
もっと見る
順位 | 電力会社 | 電力販売量(千kWh) | 発電実績(千kWh) |
---|---|---|---|
34位 | Looop | 87,678 | 1,773 |
35位 | ストエネ | 83,013 | ー |
36位 | FPS | 80,753 | ー |
37位 | ゼロワットパワー | 78,746 | 8,567 |
38位 | 九州電力送配電 | 76,848 | 66,891 |
39位 | 東京電力パワーグリッド | 76,075 | 10,740 |
40位 | 東急パワーサプライ | 75,402 | ー |
41位 | 新出光 | 73,375 | ー |
42位 | PinT | 72,562 | ー |
43位 | エバーグリーン・リテイリング | 68,975 | ー |
44位 | HTBエナジー | 67,756 | ー |
45位 | 北海道瓦斯 | 67,278 | 24,528 |
46位 | 電源開発 | 63,825 | 2,612,744 |
47位 | しろくま電力 | 57,887 | 67 |
48位 | リコージャパン | 57,386 | ー |
49位 | バンプーパワートレーディング合同会社 | 55,707 | ー |
50位 | シナネン | 53,299 | ー |
51位 | アーバンエナジー | 51,033 | ー |
52位 | エナリス・パワー・マーケティング | 50,741 | ー |
53位 | コスモエネルギーソリューションズ | 49,314 | ー |
54位 | 鈴与商事 | 47,507 | ー |
55位 | オプテージ | 47,323 | ー |
56位 | エエフビットコミュニケーションズ | 46,278 | ー |
57位 | グリムスパワー | 46,221 | ー |
58位 | TGオクトパスエナジー | 45,901 | ー |
59位 | リミックスポイント | 45,017 | ー |
60位 | 日鉄エンジニアリング | 43,566 | ー |
61位 | エネサーブ | 42,719 | 1,576 |
62位 | オリックス | 41,873 | 4,518 |
63位 | 京葉瓦斯 | 39,042 | ー |
64位 | エフエネ | 37,654 | ー |
65位 | 地球クラブ | 37,473 | ー |
66位 | 西部瓦斯 | 36,247 | ー |
67位 | UPDATER | 36,151 | 5 |
68位 | アイ・グリッド・ソリューションズ | 35,292 | ー |
69位 | 旭化成 | 34,035 | 616 |
70位 | フォーバルテレコム | 32,657 | ー |
71位 | サーラeエナジー | 31,034 | ー |
72位 | 王子・伊藤忠エネクス電力販売 | 30,772 | ー |
73位 | レジル | 30,096 | ー |
74位 | 中央電力エナジー | 29,020 | ー |
75位 | Q.ENESTでんき | 28,101 | ー |
76位 | 東北電力ネットワーク | 27,480 | 20,548 |
77位 | V-Power | 25,067 | ー |
78位 | NFパワーサービス | 23,810 | ー |
79位 | 沖縄ガスニューパワー | 23,772 | ー |
80位 | 鈴与電力 | 23,038 | ー |
81位 | TERA Energy | 22,998 | ー |
82位 | 地域創生ホールディングス | 22,543 | ー |
83位 | 東名 | 21,873 | ー |
84位 | アストマックス | 21,503 | ー |
85位 | 三井物産 | 21,238 | ー |
86位 | イーネットワークシステムズ | 21,151 | ー |
87位 | JNCパワー | 20,737 | ー |
88位 | Japan電力 | 20,372 | ー |
89位 | 大塚ビジネスサポート | 19,198 | ー |
90位 | パナソニックオペレーショナルエクセレンス | 17,912 | ー |
91位 | 北九州パワー | 16,759 | ー |
92位 | 日立造船 | 16,388 | 14,281 |
93位 | スマートエコエナジー | 16,008 | ー |
94位 | パルシステム電力 | 15,348 | ー |
95位 | ティーダッシュ合同会社 | 15,296 | ー |
96位 | 岐阜電力 | 14,726 | ー |
97位 | リエスパワーネクスト | 14,426 | ー |
98位 | イーレックス | 14,239 | ー |
99位 | 日本エネルギー総合システム | 14,102 | ー |
100位 | エネアーク関東 | 13,951 | ー |
電力販売量が一番多いのは東京電力エナジーパートナーで、1~9位までは大手電力会社です。沖縄電力は、供給エリアが沖縄県のみなので、15位となっています。
本記事で紹介している新電力会社は「TERASELでんき(株式会社エネクスライフサービス)」を除いてすべて100位までにランクインしており、その中で一番電力販売量が多い新電力会社は、「CDエナジーダイレクト(16位)」です。
安心できる新電力会社がいいなら、おすすめの会社はCDエナジーダイレクト
公式サイト | https://www.cdedirect.co.jp/ |
---|---|
料金プラン(ベーシックでんき) | 基本料金:30A 830.7円~ 電気料金:29.90円~ |
料金シミュレーション結果※ | 160,665円 |
対応エリア | 関東エリア限定(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、栃木県、群馬県、茨城県、山梨県、静岡県の富士川以東) |
CDエナジーダイレクトは、関東地方だけで契約実績が60万件以上を誇ります。CDエナジーダイレクトは、大阪ガスと中部電力グループが共同出資した合併会社です。どちらも年間売上高が2兆円を超える大手会社であるため、倒産する恐れもなく安心です。
電力会社、ガス会社が経営資源を融合しているため、電気とガスをセットで契約するとお得になります。そのため、電気とガスのセット割を検討している人にもおすすめです。
また、人生の節目(結婚・出産・新居の購入・進学)には、最大3,000ポイントプレゼントがあったり、誕生日には毎年最大100ポイントがもらえたりと、ポイントが貯まりやすいのが特徴です。貯まったポイントは、電気料金の支払いなどに使えます。
\ 関東エリア限定!契約実績70万件 /
関東(東京電力エリア)以外で安心感のある電力会社なら、電力販売量100社ランキング31位のシン・エナジーもおすすめ。シン・エナジーは全国に再生可能エネルギー発電所を持ち、沖縄を含む全エリア※で利用可能な新電力会社です。
※離島を除く
本記事の料金シミュレーションでもオクトパスエナジーに次いで安く、安心感だけでなくお得な電力会社に乗り換えたい方にもおすすめできます。
\ 電気をいつも通り使ってもとにかく安い /
電力販売量が多い会社を選ぶ時のデメリットや注意点
電力販売量が多いということは、実績がある会社なので経営が安定している傾向があります。前述したランキングを見てわかる通り、上位はすべて大手電力会社と安定した会社です。
ただし、電力販売量が多い会社というだけで選ぶと、以下のようなデメリットや注意点もあります。
- 必ず電気代が安くなるわけではない
- 供給エリア外なら契約できない
- 契約年数や解約金がないか確認する
1つ目は電力販売量の多い会社を選んだとしても、必ず電気代が安くなるとは限らないこと。契約プランによっては、高くなる場合もあります。電力会社を選ぶときは、自分に合った料金プランがあるか確かめることが一番大切です。
2つ目は電力販売量が多い会社を選ぶとしても、その会社の供給エリアに含まれているか確かめることです。魅力的なプランがあったとしても、供給エリア外であれば契約できませんので、注意してください。
最後に、会社によっては解約金・解約手数料が発生する場合があることです。長期契約する場合は問題ありませんが、お試しで利用したい場合は契約年数の縛りがないか、解約金はないかなどを見ておきましょう。
ちなみに、先にご紹介した「オクトパスエナジー」「CDエナジーダイレクト※」「シン・エナジー」はいずれも解約金はありませんので安心してくださいね。
※エンタメでんき、JO1でんき、radikoでんきを除く
【2024年8月】大手電力会社10社の売上高・純利益ランキング
純利益順位 | 社名 | 純利益(24年3月期) | 売上高(24年3月期) | 社名 | 売上高順位 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 関西電力 | 4,418億円 | 6兆9,183億円 | 東京電力 | 1位 |
2位 | 中部電力 | 4,031億円 | 4兆593億円 | 関西電力 | 2位 |
3位 | 東京電力 | 2,678億円 | 3兆6,104億円 | 中部電力 | 3位 |
4位 | 東北電力 | 2,261億円 | 2兆8,178億円 | 東北電力 | 4位 |
5位 | 九州電力 | 1,664億円 | 2兆1,394億円 | 九州電力 | 5位 |
6位 | 中国電力 | 1,335億円 | 1兆6,287億円 | 中国電力 | 6位 |
7位 | 北海道電力 | 662億円 | 9,537億円 | 北海道電力 | 7位 |
8位 | 四国電力 | 605億円 | 8,023億円 | 北陸電力 | 8位 |
9位 | 北陸電力 | 568億円 | 7,874億円 | 四国電力 | 9位 |
10位 | 沖縄電力 | 23億円 | 2,363億円 | 沖縄電力 | 10位 |
2024年3月期の決算では、東京電力・沖縄電力を除く8社すべてが、過去最高益を更新しました。純利益ランキング第1位は、関西電力です。関西電力の純利益(24年3月期)は、2023年3月期比の約25倍と好業績をあげました。
売上高ランキング第1位は、東京電力です。2位の関西電力と2兆円以上の差をつけるほど、圧巻の1位です。
倒産しそうでやばい新電力会社はある?
結論からいえば、倒産しそうでやばい新電力会社はあります。資源エネルギー庁が発表しているデータを見てみましょう。
2024年6月時点で倒産した小売電気事業者は、117件です。年々増えていることがわかります。
具体的にどの会社が倒産するかはわかりませんが、倒産しそうな新電力会社があることは事実です。
既に新規顧客を安定して獲得している「Looopでんき」や「東京ガス」などは、経営が安定しています。しかし、設立して年数が低い会社や新規顧客の獲得に苦戦している会社は、倒産する恐れがあるので注意しましょう。
【地域別】全国各地のおすすめ電力会社を紹介します!
どんなに魅力的な電力会社があったとしても、その地域は対応エリア外なことも。
ここでは、全国各地で安定性、料金ともにおすすめの電力会社をそれぞれ紹介します。
関東でおすすめの3社
関東でおすすめの電力会社は、以下の3社です。
- CDエナジーダイレクト
- エネワンでんき
- Japan電力
それぞれ見ていきましょう。
CDエナジーダイレクト
公式サイト | https://www.cdedirect.co.jp/ |
---|---|
料金プラン(ベーシックでんき) | 基本料金:30A 830.7円~ 電気料金:29.90円~ |
料金シミュレーション結果※ | 160,665円 |
提供エリア | 関東エリア限定(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、栃木県、群馬県、茨城県、山梨県、静岡県の富士川以東) |
関東では、安心できる新電力会社でも紹介したCDエナジーダイレクトがおすすめです。
関東限定ではあるものの、CDエナジーダイレクトの契約実績はなんと60万件以上。人気の高い新電力会社です。プランの数も多く、さまざまなニーズに対応できます。
関西・東京でおすすめの新電力会社は、こちら「関東・東京の新電力会社比較!おすすめランキング10選|一人暮らしや夫婦&カップル向けも紹介」の記事でくわしく紹介していますので、参考にしてください。
エネワンでんき
公式サイト | https://eneonedenki.net/ |
---|---|
料金プラン(エネワンバリュー) | 基本料金:30A 1,075.80円~ 電気料金:33.67円~ |
料金シミュレーション結果※ | 165,012円 |
提供エリア | 全国(離島を除く) |
くわしい算出条件は大手電力会社10社&新電力会社10社の電気代・売上高・電力販売量の比較表もあわせてご覧ください。
エネワンでんきは中部電力グループの一員です。大手電力会社がバックについているため、倒産の恐れもなく安心して利用できます。
2025年3月現在、エネワンでんきでは「基本料金5ヶ月分0円キャンペーン」を開催中。キャンペーンを活用してお得に乗り換えましょう。
Japan電力
公式サイト | https://www.japaden.jp/ |
---|---|
料金プラン(関東エリア) | 基本料金:0円 電力量料金:26.00円~ |
料金シミュレーション※ | 171,297円 |
提供エリア | 全国(沖縄・離島を除く) |
くわしい算出条件は大手電力会社10社&新電力会社10社の電気代・売上高・電力販売量の比較表もあわせてご覧ください。
Japan電力は創業17年の電力会社で、5万件以上の契約実績があります。401kWhから電気料金が安くなるため、利用量が多い人におすすめです。
Japan電力は2022年9月利用分の値上げ以降、1度も電気料金を値上げしていないことも特徴です。
関西でおすすめの2社
関西でおすすめの電力会社は、以下の2社です。
- ミツウロコでんき
- Looopでんき
それぞれについて見ていきましょう。
ミツウロコでんき
公式サイト | https://mitsuurokogreenenergy.jp/ |
---|---|
料金プラン(関西電力:従量電灯A) | 最低料金:515.29円 電気料金:22.06円~ |
料金シミュレーション | 149,362円 |
提供エリア | 全国(沖縄・離島を除く) |
くわしい算出条件は大手電力会社10社&新電力会社10社の電気代・売上高・電力販売量の比較表もあわせてご覧ください。
ミツウロコでんきは、ちびまる子ちゃんのCMでおなじみの新電力会社です。ミツウロコグループは、創業90年以上の歴史があり、国内最大級の的山大島風力発電所をはじめ、いくつもの発電所を所有しています。
ミツウロコでんきは、再生可能エネルギー100%の電気を提供している会社です。環境に優しい電気を使いたい人や電気代を安くしたい人におすすめです。
関西・大阪でおすすめの新電力会社は、こちら「関西・大阪の新電力会社比較!おすすめランキング7選|一人暮らしやオール電化向けも紹介」の記事でくわしく紹介していますので、参考にしてください。
Looopでんき
公式サイト | https://looop-denki.com/ |
---|---|
料金プラン | 基本料金:472.29円 電気料金:固定従量料金14.62円~+変動従量料金※ |
料金シミュレーション | 140,880円 |
提供エリア | 全国(離島を除く)※沖縄は本島のみ提供可能 |
くわしい算出条件は大手電力会社10社&新電力会社10社の電気代・売上高・電力販売量の比較表もあわせてご覧ください。
※市場連動型プランのため、変動従量料金部分は30分ごとに変動します。
Looopでんきは、「節約に期待できる新電力会社No.1」など三冠を達成している新電力会社です。人気の高い新電力会社で、人気の秘訣は基本料金・燃料費調整額が0円という点です。
太陽光発電量が最も多い昼の時間帯は、電気料金が安くなるため、昼に電気をよく使う人はLooopでんきを検討してみてください。
北海道・東北でおすすめなのはオクトパスエナジー
公式サイト | https://octopusenergy.co.jp/ |
---|---|
料金プラン | 【北海道電力エリア】 基本料金:30A 1,105.2円※1 電気料金:23.57円~ 【東北電力エリア】 基本料金:30A 1,092.6円※1 電気料金:17.80円~ |
料金シミュレーション結果※2 | 【北海道電力エリア】 186,845円 【東北電力エリア】 162,532円 |
※2 くわしい算出条件は大手電力会社10社&新電力会社10社の電気代・売上高・電力販売量の比較表もあわせてご覧ください。
オクトパスエナジーは人気の高い電力会社で、日本だけでなく海外でも多くの人に利用されています。特徴的なのは実質再エネ100%ながらお得な料金体系にあります。北海道エリアでも安くておすすめといえるでしょう。
北陸でおすすめなのはHTBエナジー
公式サイト | https://htb-energy.com/ |
---|---|
料金プラン(ベーシックプラン 東北) | 基本料金:550円 電気料金:27.80円~ |
提供エリア | 全国(沖縄・一部エリアを除く) |
HTBエナジーには、電力量料金が毎日2時間無料になる「ママトクプラン」があります。6~8時や19~21時に電気をたくさん使う予定がある人におすすめです。
ママトクプラン以外にも「社会貢献プラン」や「環境配慮型プラン」など、ライフスタイルに合わせて計5つのプランがあります。
中国・四国でおすすめなのはオクトパスエナジー
公式サイト | https://octopusenergy.co.jp/ |
---|---|
料金プラン(東京電力エリアの場合) | 基本料金:30A 902.1円~ 電気料金:18.50円~ |
料金シミュレーション結果※ | 127,857円 |
くわしい算出条件は大手電力会社10社&新電力会社10社の電気代・売上高・電力販売量の比較表もあわせてご覧ください。
中国・四国エリアでもオクトパスエナジーがおすすめです。実質再エネ100%ながらお得な料金体系を理由に、このエリアでもおすすめとさせていただきました。
なお、プランによっては供給エリアが限定されているため、注意してください。解約金がかからないので、お試し感覚で利用できる点も魅力です。
九州でおすすめなのはauでんき
公式サイト | https://www.au.com/energy/denki/ |
---|---|
料金プラン | 基本料金:30A 948.71円 電気料金:18.37円~ |
提供エリア | 全国(一部地域を除く) |
auでんきは、大手電力会社の電気料金とほとんど変わりません。そのため、大手電力会社の中で電気料金の安い九州ではおすすめです。
利用料金によってPontaポイントがつくので、実質料金としてはかなりお得になります。
さらに、UQ mobileユーザーであれば、自宅セット割が組めるため携帯料金が安くなります。auでんきについては、こちら「auでんきの評判・口コミ|高い?Pontaが貯まる?おすすめな人やデメリットも解説します」の記事でくわしく紹介していますので、参考にしてください。
沖縄でおすすめなのはLooopでんき
公式サイト | https://looop-denki.com/ |
---|---|
料金プラン | 基本料金:985円 電気料金:固定従量料金18.54円+電力市場連動従量料金 |
料金シミュレーション(沖縄電力と比較) | 1人暮らしの場合:年間約5,900円お得 2~3人暮らしの場合:年間約14,200円~18,400円お得 4人暮らしの場合:16,700円お得 |
提供エリア | 全国(離島を除く)※沖縄は本島のみ提供可能 |
沖縄で契約できる電力会社は多くありません。その中でおすすめの電力会社は、Looopでんきです。Looopでんきの特徴は、30分ごとに電気料金が変動する「市場流動型プラン」です。
電気料金の安い時間に電気を使うことで、無理なく電気代を節約できます。アプリのでんき予報を見れば、電気料金の高い時間や低い時間がわかるため、ゲーム感覚で節電できるのがポイントです。
その他にもおすすめの電力会社3社
上記以外にも「イデックスでんき」「東京ガス」「ハチドリ電力」などもおすすめです。
例えば、イデックスでんきであれば「イデックスクラブポイントカード割引」や「契約継続割引」といった割引を活用すればお得になります。電気代に応じてdポイントやWAONポイントが貯まるため、日常的にポイントを貯めている人は特におすすめです。
くわしくは、以下の記事もぜひ参考にしてみてくださいね。
電力業界の最新ニュース!今後、再エネ普及や電力不足などはどうなる?
2024年10月29日に資源エネルギー庁管轄の小委員会が取りまとめたところによると、2024年冬季は全エリアで安定供給に最低限必要な予備率10%を確保できる見通しです。そのため、深刻な電力不足にはならない見通しです。
2024年度以降の電力需給運用に関しては、「需給ひっ迫時の対応」が重要なキーワードです。前々日の段階で需給ひっ迫準備情報を発信し、事業者などが事前に対策できるよう、準備期間を確保しています。
参考:資源エネルギー庁
今後は、2050年カーボンニュートラル目標達成に向けて、再生可能エネルギーの導入が増えると予想されます。日本政府は、「省エネルギー・非化石エネルギー転換技術戦略2024」を策定し、重点的に取り組むようです。
また、新電力会社でも国内の策定に沿って、再生可能エネルギー100%のプランが登場しています。中でもハチドリ電力は、電気料金の1%が社会貢献活動に寄付される、人にも地球にも優しい電力会社です。
市場連動型なので、燃料費や電力需要が落ち着いている時は特にお得に利用できますよ。
\ あのコテンラジオにも取り上げられた優しい電力 /
電力会社を比較するときは特に条件を揃えることに注意して
電力会社を複数比較するときは、同じ条件で比べましょう。例えば、A社では「通常プラン」B社では「環境に配慮したプラン」C社では「夜間に安くなるプラン」といったように、比較する料金プランがバラバラであれば上手く比較できません。
また、条件を揃えるために、できるだけ多くの情報を集めることも大切です。具体的には、以下の情報を集めて比較するといいでしょう。
集めたい6つの情報
- 料金プラン
- 供給エリア
- キャンペーン(キャッシュバック)
- ポイントの付与
- 解約金・年数縛りの有無
- ガスとセット割の有無
会社ごとに調べていると時間がかかってしまいます。そのため、電力会社を比較するときは本記事のような比較サイトを有効活用しましょう。
簡単!電力会社を乗り換える手順4つ
電力会社を乗り換える手順は、以下の4つです。
今回はJapan電力を例に、実際に乗り換える時の手順を見ていきましょう。
- 電気料金の利用明細や検針票を準備する
- 公式サイトにアクセスして申し込む
- マイページで支払い方法の入力
- 切り替え日を迎える
申し込み前に、電気料金の利用明細や検針票を手元に用意しておきましょう。
Japan電力以外でも、他社に切り替える時に必要な情報となります。
- 電力会社のご契約名義
- お客さま番号/契約番号
- 供給地点特定番号
また、最後に料金のシミュレーションをして、乗り換え後の支払いをイメージするためにも必要になります
まずはJapan電力の公式サイトにアクセスしましょう。
少しスクロールすると、「今すぐカンタンお申し込み」というボタンが出てくるので押します。
つづいて、メールアドレス認証の画面に切り替わるので、よく使っているメールアドレスを入力しましょう。
ここで入力したアドレスが、Japan電力の明細などを確認する「マイページ」のログインIDとなります。いつも使っているアドレスなら忘れることもなく、トラブルも少ないはずです。
また、Japan電力から送られたメールが返ってこないとこの先に進めないので、迷惑メールの設定を個別でされている方はここで解除しておきましょう。
メールアドレスを入力すると、本登録を進めるためのURLが送られてきます。
「本登録のお手続きへ進む」もしくはその下にあるURLから本登録へ進みましょう。
画面が切り替わると、「電気を使用する場所について」と「切り替えの理由について」という2つの質問の回答を求められますので、ご自身に合った答えを選択してください。
この先は、「今、住んでる場所で使用」と「該当しない」を選択した場合について説明していきます。
質問に回答すると、プランの選択画面になります。家庭向けプランであれば「くらしプラン」など、お好きなプランを選択し、「お申し込みの手続きへすすむ」を押してください。
切り替わった次の画面では、お客様情報を入力します。STEP1「電気料金の利用明細や検針票を準備する」で用意したお客さま番号(契約番号)や供給地点特定番号など、必要事項を入力していきましょう。
また、ここで重要事項説明や約款のチェックもします。どのように検針をするか、料金の詳細など、契約内容に関わる約束ごとが書いてありますので、必ず読んでから先へ進んでください。
入力が終わると、最下部に「入力内容を確認する」というボタンが出てきますので押して、先へ進みます。
今まで入力した内容の確認画面になります。特に供給地点特定番号は「‐(ハイフン)」が入った状態だと、番号が正しく入力されないため、確認することをおすすめします。
入力内容に間違いがなければ、「この内容で申し込む」を押してください。
無事、支払方法まで設定出来たら、あとは切り替え日を待つだけです。Japan電力の場合や約2週間ほどで切り替わるようです。
※スマートメーターの設置工事がある場合など時間がかかる場合もあります。
申し込みが完了すれば、特にやることはありません。申し込むための情報さえ揃っていれば、WEB上の入力作業とメールの確認など含めて10分程度で済むでしょう。
なお、切り替えと同時に引越しする場合は元の電力会社に解約を申し入れる必要がありますが、現住所で切り替えを行う場合は解約手続きも不要です。
大手電力会社&新電力会社についてよくある質問
大手電力会社&新電力会社についてよくある質問は、以下の通りです。
- 日本の「大手電力会社10社」とはどこですか?
- 電力会社を乗り換えたら停電が起きやすくなったりしますか?
- 新電力会社は倒産しないですか?
それぞれ解説します。
まとめ
本記事は、大手電力会社10社と新電力会社10社の売上・電気代について解説しました。
- 一番安い新電力会社はオクトパスエナジー
- 安心できる新電力会社はCDエナジーダイレクト
- 新電力会社は倒産する可能性もあるため比較しながら選ぼう
- 電力販売量ランキング第1位は東京電力エナジーパートナー
電力会社を乗り換えるときは、複数の会社を比較しながら探しましょう。
倒産する新電力会社は年々増えています。本記事では、安定した新電力会社のみを紹介していますので、参考にしてみてくださいね。